群馬県水土里保全協議会(明朝フォント)
多面的機能支払

田んぼダム

田んぼダム(水田の貯留機能の強化)

「農業・農村の有する多面的機能」とは

「国土の保全、水源の涵養(かんよう)、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承等、農村で農業生産活動が行われることにより生ずる、食料その他の農産物の供給の機能以外の多面にわたる機能」のことをいいます。

多面的機能イメージ図

◆洪水を防ぐ働き ~雨水を一時的に貯留して、ゆっくりと川に流す~
◆土砂崩れや土の流出を防ぐ働き ~耕作された田畑は、土砂崩れや土の流出を防ぐ~
◆河川の流れを安定させ、地下水を涵養する働き ~田畑に貯留した雨水等は、豊かな水源を涵養する~
◆生物のすみかになる働き ~田畑は多様で豊かな生きものの命を育む~
◆農村の景観を保全する働き ~農業の営みが「ふるさと」の美しい風景を守る~
◆文化を伝承する働き ~農業の営みを通じて地域の伝統文化を受け継ぐ~

※この他にも様々な機能があります

農業・農村の多面的機能 ~洪水防止機能~

畦に囲まれた田や耕作された畑の土壌には、雨水を一時的に貯留する働きがあります。そのため農地は、ダムのような洪水を防止する役割を果たしています。

田んぼ畦イメージ図

●降雨時、川に流れる水量の変化
田畑のある場所では、雨水を貯留することができるため、一度に川に流れる水の量を減らすことができます。

引用:農林水産省 農業・農村の多面的機能、洪水防止機能

「田んぼダム」とは

大雨時に河川や水路の水位の急上昇を抑えることで、「田んぼダム」を実施する地域やその下流域の湛水被害リスクを低減させることを目的に、水田の落水口に流出量を抑制するための排水調整板を設置する等して水田の雨水貯留能力を人為的に高める取組です。

田んぼダムの概念図(コップ)

田んぼダム実施効果イメージ

田んぼダム実施効果イメージ

通常の落水口イメージ

通常の落水口イメージ

田んぼダム落水口イメージ

田んぼダム落水口イメージ

田んぼダムを実施している水田の排水イメージ

田んぼダムを実施している水田の排水イメージ

群馬県での取組事例

群馬県での取り組み事例_写真_08-01
群馬県での取り組み事例_写真_08-02
群馬県での取り組み事例_写真_08-03

太田市の「寺井地区むらづくり推進協議会」では、関東学園大学「地域活性協力隊」が活動に参加しており、毎年、学生の協力のもと「田んぼダム」用の排水口の設置作業を行っております。

田んぼダムの加算措置について

多面的機能支払交付金で田んぼダムの加算を受ける条件は下記の通りです。

①事業計画の変更
市町村が策定する水田貯留機能強化計画に基づいて、資源向上支払(共同)の活動項目「48 水田の貯留機能向上の活動」または「55 防災・減災力の強化」の取組として田んぼダムを実施すること。
実施面積、年度別計画及び位置図を様式第1-3号の事業計画書に記載すること。
②実施面積
事業計画期間中に、資源向上支払(共同)の交付を受ける田面積全体のうち、5割以上(広域活動組織の場合は、加算措置に取り組む集落毎に交付を受ける田面積全体の5割以上)で田んぼダムに取り組むこと。
③加算単価
資源向上支払(共同)の加算単価(円/10a)
  都道府県 北海道
400 320
※本支払の活動を5年以上実施、または長寿命化のための活動に取り組む地区は加算措置に0.75を乗じた額とする。